福田カレンのエネルギー栄養学

vol.6  アンチエイジングの極意

今年1月に「デトックスの極意~最強のアンチエイジング」という本を出版しましたが、今回はそのタイトルを短縮したようなテーマで書いてみようと思います。

いまいちあいまいな「アンチエイジング」という言葉ですが、Weblio辞書によると「加齢による身体の機能的な衰え(老化)を可能な限り小さくすること」とのこと。
細胞は様々な酸化要因によって傷つきますが、睡眠という休息を取ることで日々修復します。その修復の働きをできるだけ邪魔せず、サポートするのがアンチエイジングだという前提で、話を進めていくことにします。

休息、特に睡眠を取っている間に細胞が修復されるのだとすれば、十分に休養を取ることはアンチエイジングにつながる、というのは基本中の基本。
その他にできることがあるとすれば、消化・吸収に使うエネルギーを節約して、細胞の修復を進めるために残しておくことが考えられます。

これはよく言われることですが、私たちの身体が消化・吸収に消費する1日当たりのエネルギー量は、フルマラソンを走るのと同じくらいなのだそうです。無意識のうちに、それほどたくさんのエネルギーを毎日毎日消費しているのですね。
消化器官に負担をかけないことは効率的なアンチエイジングなのは、そのためです。

具体的には、消化の悪いものはできるだけ食べないことや、消化の悪い食べ合わせはなるべく避けることが、消化器官への負担を減らす対策です。

ひとくちに「消化の悪いもの」といっても、何が消化に悪いかどうかは体質によっても異なります。消化液には炭水化物の消化液、タンパク質の消化液、脂質の消化液の3種類あり、どれがどのくらい分泌されるかといった割合はそれぞれ異なるからです。
ちなみに私の場合、脂質を消化する機能が特に低いようで、天ぷらなどの揚げ物を食べると気分が悪くなりますから、できれば食べないか、食べるなら量に気をつけます。
もしみなさんにも「○○を食べると、決まって胃がもたれる」といった経験がおありなら、次回はもう少し丁寧に、それを食べた時のご自分の体調を観察してみてはいかがでしょうか。

もう1つ消化に大きな影響を与えるのが「食べ合わせ」です。
私がアメリカの教育機関で勉強した健康哲学「ナチュラルハイジーン」では、「炭水化物とタンパク質を一緒に食べないこと」を原則の1つとしています。
なぜかというと、炭水化物の消化液はアルカリ性、タンパク質の消化液は酸性であり、同時に働くことができない(中和されてしまいどちらも機能しない)、つまり一緒に食べるとどちらも消化の進みが悪いからです。
丼もの、パスタやカレー、サンドイッチなど、世の中には炭水化物とタンパク質を一緒に食べるメニューがあふれていますが、この組み合わせは満腹感を得やすい(腹持ちが良い)からなのでしょう。そして、腹持ちが良いということは、消化が悪いということです。

「炭水化物+タンパク質ならいつも食べているけれど、別になんともない」とおっしゃる方も多いかもしれませんが、食べた後眠くなる、だるくなる、ぼーっとして仕事の効率が下がる、というなら、消化に負担がかかっている証拠です。消化器官がそれだけたくさんのエネルギーを必要としているため、肉体の活動や頭を働かせることにエネルギーがまわらなくなっているのです。

そうした症状がなかったとしても、あまりにも当たり前になりすぎていて、感覚が麻痺している可能性もあります。試しに、2~3週間その組み合わせをやめてみて、その後また炭水化物+タンパク質を食べてみて胃がもたれる感じがあるようなら、食生活を再考する必要があるのかもしれません。

食以外にも、感情のアップダウンはエネルギーを消費します。瞑想の習慣はアンチエイジングにも効果があると言われますが、穏やかな気分を維持することでエネルギーの消費を抑えられる、というのも理由の1つなのでしょう。不安や心配、怒りや嫉妬といったネガティブな感情はもちろん、興奮することでもエネルギーを消費します。

□アンチエイジングのレシピ
・消化に負担の少ない食事をする
・心や精神を穏やかに保つ

<高野山の宿坊の食事>

高野山の宿坊の食事

(2018.5.15 福田カレン) プロフィール