福田カレンのエネルギー栄養学

vol.1 -人間の食性は?

食事

医療の進歩にもかかわらず病気が一向に減らず、むしろ増え続けているのはご存知の通りです。
汚染物質やストレス、電磁波など、人体にとって健康を阻害する要因がたくさんありますが、中でも私たちの健康と密接に関わっているのは食生活です。
健康的な食事法は世の中にあふれていますが、最も基本的な事実としておさえておかなければならないのが、私たちの本来の食性です。地球という閉ざされた環境の中で生きる人間は、環境と調和した生き方をせざるを得ず、地球の生態系というグランドデザインおいて、人間は何を食べるように仕組まれているのか、それを知った上で食を選択することが大切だということのです。

今回は、人間の食性について考察してみたいと思います。

① 肉食
人間が肉食でないことは明らかです。1日の仕事を終え、疲れて帰宅した時、玄関までお出迎えしてくれた愛犬や愛猫をおいしそうだと感じるでしょうか。散歩の途中で、目の前を横切ったスズメを追いかけてかぶりつくでしょうか。

② 草食
広大な草原に一人とり残されて「たくさんの食糧に囲まれているから、とりあえずおなかが空くことはない」と思ったり、街路樹の葉っぱや木の皮がおいしそうだと感じるなら草食かもしれません。しかし、人間の腸はセルロース(固い植物の繊維)を消化できません(青汁だけで20年近くも元気に過ごしていらっしゃる森美智代さんの腸には、セルロースからタンパク質をつくり出す草食動物のような腸内細菌がいるらしいですが・・)。

以前友人が「植物性の食品だけから、必要なカロリー&栄養素を全て摂取する実験」をしたのですが、咀嚼が非常にたいへんで、毎食に2時間かかったそうです。

③ 穀食
食性について考える際、「加熱せずに食べられる」というのが前提条件です。炭水化物を消化する機能は、人間では唾液に含まれていますが、唾液の消化力は生の穀物を消化するのに充分ではありません。また、生の米の香りや食感に食欲をそそられるかを考えても、人間が穀食でないことは明確です。

④ 雑食
現状において、肉も野菜も穀物も食べる人間は雑食動物に分類されているようです。しかし、歴史的にみて動物は環境に応じて食生活を変えてきたため、「元来雑食」というよりも「結果的に雑食」という動物がたくさんいるようです。
また、たとえば肉食動物は「肉以外のものは一切食べない」わけではなくて、「草を消化する機能は持っていないけれど、消化の必要のない果物なら食べる」など、「肉しか食べないから肉食動物」というわけでもないのです。
牛が本来草食であることはご存知の通りですが、エサとして穀物を与えられている現状からといって、分類は雑食変わるわけではありません。また人間の近くで生きる生き物は雑食になりやすいといわれるなど、雑食とは「本来的な食性」というより、後天的な食性である場合も多いようです。

⑤ 果食
人間の主なエネルギー源は糖質、つまり炭水化物です。フルーツのカロリーは97%程度が炭水化物(残りはタンパク質と脂質)であり、立派な炭水化物食品です。
同じ炭水化物食品の穀物と比較すると、ビタミンやミネラル、ファイトケミカルズといった微量栄養素が豊富なため体調を整える効果が高く、消化が良いため消化器官に負担をかけない、つまり生体エネルギーの節約に役立ちます。もちろん加熱せず食べることができ、カロリーはずっと少ないです。

フルーツは赤やオレンジ、黄色や紫など、鮮やかで目にとまりやすく、甘い香りがします。
というのも、自ら動きまわることのできない植物は、種を動物に食べてもらい、糞という栄養分に包まれた状態であちこちにまき散らしてもらい、リスクの分散を図っています。つまり、フルーツと動物はwin-winの関係にあり、共生しているのです。

アフリカで誕生したとされる人類は、数を増やすにつれ生息地を拡大し、環境に合わせて食べるものも変化させましたが、消化液の分泌割合をはじめとする生化学的な側面、骨格や歯の本数、腸の長さなどを考えると、人間の身体はフルーツを食べるようにデザインされていると考えるのが自然です。

昨今は野菜の健康効果が強調されますが「元来の食性とは大きく異なる、穀物や動物性食品を大量に食べる現在の人間には、もっと野菜を食べることが必要」という意味であって、フルーツを主食とする本来的な食生活をしていたなら、野菜はそれほどたくさん食べる必要はないと考えています。

また、糖質が多く甘いフルーツは、血糖値を上げる作用を持つと誤解されていますが、フルーツは低GI食品です。精製穀物や人口的な甘味料など、糖の摂り過ぎによって糖代謝に問題を抱えているのでない限り、フルーツそのものに血糖値を急激に上昇させる効果はありません。
気を付けていただきたいのは、消化のよいフルーツは食事の一番先に食べるべきものであって、デザートのように最後に食べるのは食べ順として正しくありません。

流行中の低糖質ダイエットは、不自然な糖を摂り過ぎている現代人に対し、糖質の中身を精査せず、全てを一律に×とする食事法だと考えています。

★今回ご紹介するレシピ:ごはんやお菓子をセーブして、もっとフルーツを食べよう。食事の最初に。

(2017.11.15 福田カレン) プロフィール


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