「大麻」とは「大いなる麻」の略語です。良質の繊維や油が取れ、医療分野でも活用が期待されています。

中山大麻裁判 御報告と御礼-中山康直-大麻を正しく考える国民会議

中山大麻裁判 御報告と御礼 ー 中山康直

平成24年2月7日の初公判で始まった当裁判の最高裁決定が平成25年12月25日になされましたが、上告を棄却されました。この最高裁の決定により原審での判決が確定しました。

2年間にわたって繰り広げられた中山大麻裁判も、この決定により、すべてが終了しました。この2年間皆様からのご支援や応援を多数頂きまして、何度となく勇気を頂きました。また、法廷においては、毎回抽選になるほど、傍聴者が参加してくれたことにより、司法側も大麻の事件が社会的に注目されているという近年の実情を少なからず把握したのではないかと思います。
昨年の9月末をもって、発展的な解散をした大麻草検証委員会も裁判活動に協力して頂き、傍聴者の皆様の参加についても、弁護団一同、いつも心強く思い、とても助けられました。
傍聴して頂いた皆様や応援して頂いた皆様に、この場をおかりしまして、心から感謝と御礼を申し上げます。
真にありがとうございました。

この裁判の論点は、被告である私自身、大麻の所持を素直に認めた上で真っ向から無罪主張しているという点であり、それは、国民の幸福権や職業選択権という人権からいっても、大麻取締法は憲法違反であるという、とてもハードルが高い主張です。この主張が通るということは、大麻取締法の違憲性が認められ、大麻の解放に繋がっていきますので、針の穴を通すような主張は百も承知の上で挑んできました。
裁判の中身についても、こちらは一貫して無罪を主張していますし、一歩も引かずに大麻の真実を全身全霊で法廷証言しましたので、証人尋問の法廷証言内容と合わせ、裁判官も必然的に大麻の有用性の勉強を法廷ですることになってしまうという異例の裁判内容でもありました。一審の内容は最初から最後まで、完全にこちら側に有利な内容でしたが、1年以上にわたる一審の公判最後の判決では裁判官が判決を早口で読み上げたあと、逃げるように退廷してしまった対応を傍聴者も含め全員で目の当たりにしたとき、何か大きな権威的なものを感じ、丸井弁護士が訴え続けてきたように、裁判にならない裁判を実感しました。

大麻の有害性は公知の事実であるとする現時点での司法の見解は固く、諸外国でいくら大麻の有用性が立証されたとしても、大麻の有益性についての真実をどんな正確なデーターと照らし合わせて伝えたとしても、日本の現社会に大麻取締法という法律が存在していることで、真実より法律が優先しており、司法部も全く思考停止の状態です。この体制は、このままでは変わらないように思いましたので、黙っていられませんでした。
最高裁は、さらなる大きな壁であり、ひとりの国民にとっては、決して崩れない要塞のようなところで権威の象徴ですので、ドンキホーテにならざるをえませんが、やはり黙ってはいられませんでした。
したがって、被告である私の仕事としては、麻産業に従事している立ち位置から実際の大麻についての真実を裁判という公的な場で司法部に訴えることであると考え、この裁判で与えられた役割として人権的に認められている訴えの機会を最大限に活用していく所存でありました。この裁判では、最近の諸外国や国内の最新状況も合わせて、やって尽力してきたので、今までにない体験の中から、いろんなことを気付かされ、たくさんのことを学ぶことができたことは、ありがたい限りです。

私がもうひとつ関係している行政訴訟の裁判がありますが、日本大麻裁判と銘打って、今度は私が原告となっているこの行政裁判の判決が平成26年3月25日に東京地方裁判所で言い渡されます。
この裁判の状況もこちら有利に進行してきており、判決が注目されるところですが、裁判所も国側ということで、どちらかといえば行政よりですので、公正なる判断を祈るのみです。
やがて、大麻が解放され、この悪法に歴史的な審判が下った時は、今までのあらゆる方たちの裁判は歴史の1ページに綴られることでしょう。

2014年、新たな年を迎え、世界的に麻が解禁されていく中で、これからも日本の麻の解禁に向けて、影ながら尽力させて頂き、一刻も早く、麻と共に暮らす日本人の本来の生活が復活できるよう心を込めて、さらに精進して参ります。
中山大麻裁判を応援してくれたすべての皆様に麻心から大感謝を表明致します。
麻ことにありがとうございました。

平成26年1月4日 中山康直 拝  

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